たまたまそういう数字が並んだもんで。
大掃除の途中ですが、今夜は(と言ったって19時間後ですが)かわねこさんがやって来るので夜遊びに出かけるのです。
AMGさんてば、なんちゅーホイール履いてるんだよ。
来季のチーム体制整備に余念のない島雄司監督から連絡が入るごとに、ピンク色の脳髄筋(なんだそりゃ)を可能な限り絞り、アイデアや情報提供をしますが、よくよく考えてみるとこうしたトライアル競技に出走しているチーム、ドライバーたちは、チームと契約の末ビジネスとして参戦しているわけではないということ。もちろん監督業も同様です。多少のスポンサーは存在するそうですが、そのほとんどは特定のチームではなく、TDAの開催そのものへの支援ですから、車両からヘルメット、グラブに至るまで、どこのチームも自前で戦っているのです。好きでやっているのだからそんなことは当たり前だろうと言い切ってしまえばそれまでです。
が、彼らが日常の職業をこなして、その時間外で自分の車のための資金づくりを自ら行っている姿を見ると、単純に当たり前だとは言えなくなります。監督は、僕などよりもそういった心境でいる時間が長く深いと思われます。
そんな折、彼ら二人のドライバーから電話があり(監督の指示でしょう)、それぞれ来季の車両のセッティングについて相談を受けたりしています。ことしの反省点を飲み込み、解釈して、ストーブリーグに入ったからこそ熱心に研究に没頭するという意気込みが伝わってくるのは、福岡と仙台の距離のもどかしさすら覚えます。それにしても、僚友であり好敵手に対して、それぞれ同時に別々の策を伝えるというどうにも間抜けな僕。筒抜けな情報ですから公平は公平ですが、こちらもあらん限りの無い知恵を出し尽くして、対後藤、対川添戦略を伝授します。
あとは彼らの技量次第です。
「彼らの熱意に応えていただけるのはとてもありがたいことです。そのうえどちらにも秘策を授けるというのは、チーム監督とは全然異なるバランス感覚を求められるでしょう?」
いやその、同時に伝える時点で秘策にもなっていませんから。この同時に尋ねられるという点も、どちらかに偏らない接し方ができるので、気は楽なのです。まあ大変なのはやっぱり監督のほうで、限られた時間と予算と機会を駆使して、来季の川添選手のための乗機を確保し試走させなくてはなりませんが、そのお話は来月あたりになればできるのではないかと思われます。
ボトルキャップの猛威とともに我が家(家、なのか?)に巻き起こっていたもう一つの嵐が、当時バンダイとマテルが提携し企画されたキャラウィールでした。マテルのブランドであるホットウィールに、内外の特撮・アニメーションビークルをコラボレーションするという、ありそうでなかったミニカーシリーズの誕生でしたが、特撮・アニメファンとホットウィールファンとは必ずしもすべて同心円で括れたわけではなく、双方の事情によって比較的短命に終わったシリーズです。僕はといえば、ホットウィールはさらに昔、親に刷り込まれた名称なので正確なのかどうか知りませんがホットホイールというブランドで集めた時代がありました。
これが現在のホットウィールと異なるところは、割と当時の実物外国車に近い、さほど奇抜なデザインもペイントもしていなかったところではなかったかと記憶しています。
そのせいか、ホットウィールの発想にはちっょとついていけず、ミニカーの分野はスケールものに移行し、キャラクターものはそれぞれのトイにと分離していました。短命とはいえ両者を結びつけたキャラウィールは、それまで世に出なかったアイテムにも光明の差すグッジョブな企画ではあったのです。ただ、版権のことを考えると、ホットウィールの低価格帯でこれだけの設計や金型興しと生産というコストは、メーカーサイドの負担も大きかったのではないかと思われます。
という応援心に火が付き、これもまたコンプリートの道を目指したのですが、新世紀GPXサイバーフォーミュラのアスラーダGSXに、量販仕様とは異なるブースト仕様が企画され、あろうことかこの商品は同番組のDVDボックスに付属する初回特典となったのです。いやいやいや、それを手に入れるためにすでにVHSで揃えちまった番組と同じソフトを、32000円のDVDボックスで買うというのは、試合に勝って戦に負けるようなものではないか。と、涙を呑んでコンプリートを断念したのであります(大げさな話だ)
この大人気ない憤りが、量販品として買ってあったアスラーダGSXの分解に差し向けられます。えいくそこのやろうっと解体をしてみると、樹脂部品などは接着してあるわけでもなく容易に脱着でき、ボディとシャーシもわけなく分離できる。そうしてバラバラになった部品を観察していったら、ほんの少しの改造で、ブースト仕様への変更が可能ではありませんか。そればかりか、別のアイテムで買ってあったアスラーダの玩具からパーツを移植すると、企画商品にすら無いラリー仕様も作り出せるのでした。
完全版とはいかぬまでも、ブースト仕様、ラリーアスラーダに極めて近いものを完成させると、よこしまな根性が芽生えてくるのです。人造人間キカイダーのサイドマシンは良いけれど、ジローがキカイダーにチェンジする前のサイドカーはもっと良いじやねーか。とか、新1号になってからの本郷猛が変身前に乗っていた変形前サイクロンがあってもいいじやねーか。とか、マッハロッドの後期型を前期型と並べたいじゃねーか。とか・・・
しかし手を付けたものの完成していないものも多々あり、それらは駆動系などごまかしのきかない部分の処理に決め手を得られないまま放置状態。ふたり鷹に出てきたバトルホークの「新型」やら、村枝版ライダーマンマシーンのドラッグスターなど、いつかどうにかしたいと思いながら日の目を見ていません。大人気ない威信も案外たいしたことないんです。
2002年と2004年に我が家で猛威を振るった、炭酸飲料水のおまけとして企画された仮面ライダーのボトルキャップコレクションを「譲ってください」という人が出てきたと、家内から連絡がありまして、集めたほうもバカだったけれど、いまどきそんなものをほしがるば・・・・ば、バリバリのマニアがいらっしゃるとはびっくりです。2002年版で15種類、2004年版で24種類と、もう2系統のコレクターズアイテムに、彩色されていないバージョンと、これをコンプリートするのにえらい目に遭ったものでした。1本のボトルに1個のおまけは、袋詰めの梱包の中に何が入っているかわからないから、当然のように同じものがダブることは必至だったわけです。
これがまた、売れ筋でないか、あるいはうちでは飲まないんじゃないかという商品にくっついているから、商品の飲料水もだぶつく。しかし、はるか昔に仮面ライダースナックで繰り広げられたカード集めの負の遺産ともいうべき「スナックだけ不法投棄」(当時、僕は食い尽くしましたが)は再現できぬと、頑張って飲み干したり子供会に提供したり(あっ、やっぱり卑怯わざ)のとにかくバカな買い物をしておりました。
けれどもスナックとカードの時代と異なり、無くなったら終了のボトルキャップ商戦は、お互いに見えないライバルとの「手に入れていないアイテム」の争奪戦というこれまた大バカな度沼化を呈していくのでした。結果、有志によって融通を利かせあい、物々交換の末、互いに目的を達成するのですが、それでもけっこうな数の余剰品が手元に残り、家族中の冷ややかな視線を浴びることとなりました。
そこでそれぞれの夏にやっていたのが、余剰品を使って塗装をし直しバージョンの異なる仮面ライダーに仕上げるという戦術。1号だけでも旧、桜島、新というバリエーションがあったわけですから、商品化されていない桜島1号にしてみるとか、スーツの没デザインであるとかを知りうる限りの記憶と知識で二次創作。そのうちライダーマンのカセットアームを造形し、G3のあらゆるバリエーションを造形し、555の各フォームを作り正すばかりか、電波人間タックルだとかアナザーアギトだとか、原形をとどめないまったく別のライダーに整形してしまう始末でした。有志たちは皆手先が器用で、そういう改造を僕よりも上手にやっておりました。挿絵のクウガなどは、僕レベルでもできるリペイントとちょっとの改造で済むものでしたが、つわものはホースオルフェノクやら十面鬼を作り出してしまうほどだったのです。
まあいい歳してましたが今に比べたらまだ若かったのねー。
そんな苦肉の策の末のコレクションですから、さすがに譲るわけにはいかないうえ、こっちはまだ仙台で仕事に埋もれているので、どうしたかといいますと、家内に指示して倉庫の奥から在庫一袋を持ち出してきてもらい、保管しておいたまだまだ残っていた余剰品をお分けするという形でお引き取りいただきました。
「まだあったのねえ」
と、あきれられ状態ですが、暇を見つけて商品化されたブレイド以降のライダーを作ろうと思っていたのものの、もうスタミナも残っておらずそのままにしておいたものでした。玄関に展示してあるやつを大掃除にあわせて片付けろと小言を言われましたよ。