週末のこと。身内に不幸があり大急ぎで帰還する際、高速に上がる前に給油していたら、いつからそこにいたのか雨宿りの客。走り出したらどこかへ飛んで行ってしまうだろうと放置したまま東北道を300キロ南下して、基地にたどり着いたらなんとこいつはスペアタイヤの裏側に避難し平然としていました。
なんと強靭な客というか、脚・・・
井戸の底へ降りたことのある人は少ないけれど、井戸の底を覗きこんだことのある人は、それよりは多少いるのではないかとふと考え、重力の井戸という言葉は、本当はどちらの人々に対して放つべきものなのかに、言葉の象徴性を感じました。重力を振り切るところまで行った人間は、それこそ井戸の底を覗いた人々よりも少ない。でも、井戸の底に降りたという体験は、その場所から外へ「戻る」という意志と行動も伴っていて、けっこう能動的に思えるのです。
ただし、髪を振り乱していたりお皿を数えていたりというのは、ちょっと遠慮しときますが。
井戸の底の体験は、子供の頃の話で、堕ちたわけではなく掃除の手伝いをさせられたもので、縄梯子で降りて行って、堆積した泥やごみをさらったバケツを、垂らしてもらったロープに括り付けて引き上げという作業でした。
けっこう身軽だったわけです。が、今ではその井戸からはつるべもその後のポンプも外され、蓋がしてあります。今の図体でここに降りるのは極めて危険なので、震災のときにもこの井戸は活用されずじまいでした。
入院生活によって、いくらかは減量もできたわけですが、ベースがベースですから、井戸のことよりも重力のことの方が頭の中をよぎり易く、体重が落ちても筋力が同時に失われていては何にもならないねえと痛感しました。
ようやく本論かい。
1Gという力は入院以前と変わらずに作用している。ただ立っているだけなら、いくらかでも減量したなあという体感は来るのですけど、歩いてみるとなんとなくよろめきがち。作戦室が4階建てながらエレベータのない集合住宅となれば、2月に転落したときとは別の作用で、重力がのしかかるのです。
階段の上り下りは、かなりしんどい。でもこれは体を動かして適度に食って元に戻すしかないようです。
第七章の映像ソフトがようやく発売となり、もう映画とテレビで観ちゃったんだけどここまできたんだから買ってきたわけですが、宇宙戦艦という舞台で戦闘のない最終話というのは、あらためて考えると贅沢な脚本を確保できたということと感じました。それが逆の意味では最後の最後でスカスカ感を払しょくできない部分にもつながりますけど、以前はそのしんみりの最中にデスラーが最後の急襲をかけてきた。
今回それをやったら、まあ彼の株はド下がりになったかもしれません。その辺の差し引きで、大団円はこういうものだろうと納得しました。でも戦いのない最終話と言えば、既に未来少年コナンなんかでもやってはおります。
しかし放射能除去装置よりも難解なコスモリバースという存在が、今後の(決めつけちゃってますが)ヤマトの枷になることは間違いなく、2199の完全新作映画と言い、もうたぶん白色彗星帝国と暗黒星団帝国をミックスして次をやっちゃうだろうという下馬評と言い、この艦の航海はまたしてもぐだぐだの商業路線に行ってしまうのかと、いささか残念ではあります。
それにしても、古代守の魂と引き換えに森雪を蘇生したところで一旦空っぽになってしまったシステムが、おそらく沖田十三の魂を取り込んで再起動したということは、沖田さんの魂と引き換えに地球が蘇生されるという大団円になるのだとすれば、旧シリーズ完結編における「誤診」発言はできなくなるのか。それとも沖田を蘇生させるウルトラCなからくりまでもが考えられているのか。ガミラスの次元潜航艇に乗り組んでいった藪機関士のその後は、などなど、結局「落とし前つけろよーっ」と思ってしまうあたり、僕も術中にはまったようです。
もういいよ、どんだけ作り直しても。虐殺と特攻さえやらなければ。
入院中の仕事の合間(笑)に読んでいた、ブラネテスの他の漫画が、やまむらはじめさんの「蒼のサンクトゥス」。ウルトラジャンプなんてのは手にしたことのない雑誌だったので、2007年前後に書店で見つけたときにはコミックスが3巻くらい出ていたと記憶しています。検索をしてもこの漫画のことはほとんど紹介されていないのですが、ジャンルで言えばSFの海洋冒険譚。やまむらさんの作品をすべて読んではいないものの、僕の趣味的には、このあとに描かれた「神様ドォルズ」よりも面白いし、これってアニメーション化してもいいのではないか(海洋物は当たらない、というジンクスは過去のものだと思うし)と推したい物語です。
外宇宙からの来訪者が地球上の特定の海域に勝手に自らの生存可能領域を作ってしまう。
その領域は外界と隔絶され、地球上の技術力ではこじ開けることもできないし、入れたとしても生存できない環境変異が起きている。
そこから脱出できた人々は環境変異の影響を受け、特殊感応力を有するに至ったが、それゆえに世界各国からの様々な利害接触を避けるために新興宗教という隠れ蓑を立てざるを得なくなった。
一方で、環境変異の比較的外延部では、常温核融合を可能とするレアメタルが変異副産物として発見され、唯一、小笠原海域に生成された領域(脱出をしてきた人々もこの海域からのみ)を有する日本だけが、国際社会から離反独立してこれを独占する社会。ただしレアメタルの大半はアメリカ合衆国がピンハネし独立を黙認している。
そもそもレアメタルが確認できたのは、変異領域の奥に何があるのかを突き止めたかった冒険者たちの挑戦に発する。
そのような背景を背負った世の中で、世代交代した息子や娘たちが、先達に教えられながら自らの意志で挑んでいこうとする・・・大いなるファーストコンタクトへの道。
というところでしょうか。
作画はまだ粗削りながら、ツボを押さえた登場人物が物語を引っ張っていく中、彼らが乗り込む採掘船のかっこいいこと。安彦良和さんが描いたクラッシャージョウ(安彦さんは原作者ではありません、挿絵を描いた)のミネルバ以来のと言ったら時代が開きすぎなくらい、シンプルで機能的な船体が魅了します。
でもって、この採掘船に「ノヴェンバー・ステップス」だとか「ハーリ・ヤノーシュ」だとか、思いっきり趣味性の高い名前が付けられている。やまむらさんご自身が音楽好きだというプロフィールを知って、そりゃなるほどと思わされるネーミングがまた良いのです。挿絵に使ったコマの左が「ノヴェンバー・ステップス」。右の小型船は、これまたまったく異なる分野から名前が付けられている「ベンダバールⅡ」。それぞれの船名については、書き始めたらきりがないのでお調べください。
「そして船は行く」というサブタイトルは、その昔、フェデリコ・フェリーニが撮った映画の題名。やまむらさんは、少年時代よりちょっとあとに、この映画を観ているのかもしれません。明日リリースされる、「そして艦は行く」と副題された映像ソフトのあれよりも、きっと深読みできるサブタイトルのような気がします。
エスクードのようなシンプルなラインで構成された車に慣れきってしまうと、ジュークのぬめぬめっとしたラインにはぎょっとさせられ、いやいやいやいや・・・こんなザクレロみたいな形なんて、と思っていれば世間的には新しいトレンドとして大いに受け入れられて久しいです。
しかしザクレロではなく、帝国のストームトルーパーだったとは気がつかなかった。いや、だって・・・それってショッカーの戦闘員だとか、ダーク破壊部隊のアンドロイドマンだとか、デーボス軍のゾーリま・・・と一緒ですもん(言いすぎです)
でも、パーソナライズという言葉はもろ刃の剣でもあり、たとえばシャア専用なんとかの車がたまたま信号待ちの交差点で出逢ってしまったら、そりゃあばつの悪いこと請け合いです。そこへ行くとこちらは帝国の兵隊さんですから、たぶん紅いのが複数台そろってしまってもレッドショルダー部隊くらいのごまかしは利きそうですが、それだったらカタログモデルの黒いやつを買ってきて、ベイダー卿に仕立て上げた方がましってもんです。もっともその黒い極めて似たような仕様がとなりに並ばないという保証も、絶対ではありません。
エスクード仲間がミーティングにやってくる風景を長いこと眺めてきて、感心してしまうことがここにあって、お互いにパーツやカスタマイズの情報交換を飽きもせずに繰り返していながら、瓜二つのそっくりさんがいないということです。パーソナライズというのは、ほっとくのに限るんです。
2006年の今日、いわき市の海岸線で、パジェケンさんと遅い昼飯を食っていました。彼のTD54Wは2型にマイナーチェンジしたばかりのモデルで、前日に納車されたバリバリの新車でした。かたやうちのTA01Rも、まだ(笑)納車したてのどノーマル。いわきまで走るともうこんなシートは許せねーっと言いたくなる、痩せてる人専用の純正品です。
一部ご婦人方には評判の喫茶店は、震災後も健在とのこと。基地からなら1時間で行けるこの店に、仙台からだと3時間以上かかる2013年。と書いてみたものの、店の写真が残ってないんだわこれが。
7年矢の如し。とは、過ぎたからこそ言える話で、この年月を実際に過ごすとなかなかの長さであったと思います。01R、ぷらすBLUEは当時7万キロちょっとのところで、今19万キロ。まあちょっと普通じゃないですが、パジェケンさんはあの日、
「これ(彼のエスクード)で月まで行けますよね。いや僕は、100万キロをやりたいんです」
と、まだ100キロを越えたばかりの3代目エスクードに期待を寄せていました。そしてすでに、20万キロもの距離を出しているのです。
うーん、こんな車に誰がしちゃった? ですよねえ。
とはいえ、マラソンクラスはまだまだマイノリティです。
つまり、V6エンジン2500ccのエスクード(初代、2代目)に乗っている方々。同時に同タイプのプロシードレバンテ(初代、TJ61W。2代目、TJ62W)に乗っている方々へのお願いとお誘い。
3代目エスクードのショートボディーに次いで、歴代で最も販売期間の短かった(と思われる)この型式のエスクード、レバンテは、今、どれくらいの個体が現役で走っているのだろうか。ふとそのようなことが気にかかり思い立ちました。一度、このモデルに特化したミーティングを開いてみたいという提案です。
「おもしろいじゃないですか。エスクード誕生25年めに、2.5リッターの集まりを呼びかけるのも。でもぼくらの2台だけじゃシャレにならないですよ?」
という、やはりTD61Wを所有するあおいろさんの意気投合と、プレッシャーをいただいたので、現在の参加予定は2台でスタートしました。
日時はこれから調整が必要ですが、ひとまず11月23日(土曜日、勤労感謝の日)あたりで、場所については遠くのユーザーさんにはごめんなさいで、茨城県笠間市のあたご天狗の森公園大駐車場でと考えております。
「いやそういうのはイベント化せよ」
という声が大きければ、スカイロッジのバーベキューサイトくらいは確保します(えっ、食材どうしよう)
もちろん、イベント化するしないにかかわらず、エスクードユーザーさん、レバンテユーザーさん、SIDEKICKでもビターラでも冷やかしにいらっしゃいの、結局はイベントですね。
この模様は、スーパースージー誌の取材記事にさせていただく予定です。61、62所有の皆さん、ぜひご協力をお願いします。
「うちら2台だけだったら?」(あ)
「かっこわるいから載せない」(ら)
コンバーチブルの幌を脱着する際、フロントグラス上部の左右で幌を固定するパーツ。フロントフレームロックと呼ばれていることは、今回の部品発注で初めて知りました。
パーツナンバーはSGAの78520-60A02。これは右側の梱包についていたラベルのものですが、左側は確認するのを忘れました。でもこれって左右対称だよね?
価格は1個1100円税別。左側パーツの赤いラッチ部分が欠けてしまったので、幌を固定できませんでした。そこで左側はインシュレーターで縛りつけ、応急処置していました。今回は左右両方を新調・交換。
部品単価が安いに越したことはありませんが、この部品の材質や構成点数から考え得る製造工程などを思うと、さらに「無いと困るのよ」というユーザーの事情も加味すると、こんな値段でいいんだろうかとも逡巡します。だからと言って0がひとつ余計に付いていたら困りますが。
しかし、これ2個だけだからそんなことを言えるのでもあり、1個あたりの単価は決してたいしたことのないV6エンジンのパーツが、エンジン一体を成したときに、オーバーホールの部品代は恐ろしいことになるのです。