Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

黒歴史とはかくありきなのね

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スーパー戦隊シリーズが終了するというスクープニュースが流れた直後、まさしく火中の栗のように扱われることとなってしまった現役の戦隊番組から、未成年飲酒の咎で演者との出演契約を解除し降板させるとの制作側発表が行われる事態。「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」って、ウルトラスーパー田舎の山奥の我が家では、地上デジタル波が受信しにくい放送局のため観ていないんですが、放送は後半に入っているだろうから編集やら代役やらで大騒ぎなんでしょうねえ。

東映ヒーロー番組の制作陣、こと撮影部門に関しては、昔から体育会系で演者に対してもスーツアクターに対しても極めて厳しい規律を守らせ、言うことを聞かない相手は撮影上の演出として川や海に叩き落すシーンをやらせるとかいろいろ伝説がありましたが、パワーハラスメント問題などでそういうところもゆるくなっていたのかもしれないし、マネジメント上の脇も甘くなってしたのかもしれません。

演者であった俳優は初の「女性戦士がブラックポジション」という話題性を持っていましたから、登竜門としても格好のカードを得ていたはずですが、戦隊終了ニュース以前から番組内問題で報じられていたので、この降板騒ぎにはもっと根の深い底がありそうな気もします。やるせないのは、ヒーロー番組でのこの手のスキャンダルを、親が子供にどう説明するんだろうという部分ですが、ひょっとしてもはや「大人は子供たちの規範であるべき」という理念すらもすすけてしまっているの?

どんなものにも終わる時が来る

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「秘密戦隊ゴレンジャー」の放送開始時に生まれた人たちがすでに五十路ですよ。ウルトラ、ライダーの長寿化をしり目に「それらと異なりほぼ絶やさずやってきた」という点が、スーパー戦隊シリーズのすごさでしょう。これを抑えられる番組と言えば、「サザエさん」くらいのものです。50年を超えるという番組作りは手間も金もかかるという現実が、スーパー戦隊枠終了として、ついに顕著となったらしいです。

 

実際には「ゴレンジャーが2年放送」なのでシリーズは49作なんですが、「ルパンレンジャーとパトレンジャーが同一番組内に存在」しての50戦隊。その節目となっている「ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー」は、放送開始時点で宣伝文句の中に最後をにおわせる言葉がちりばめられていました。昔と違ってロボ玩具で遊ぶ子どもなんか見なくなったし、それで路線変更したなりきり変身セットだってつけてる幼児なんか見たことない。スポンサーがもう耐えきれないのかも。

特撮ヒーロー番組は衣装、小道具大道具と製作費が視聴率やキャラクター商品の売り上げと釣り合わないジレンマを昔から抱えています。そこへきてファン層の底辺は広がっていないのだから、世代交代してどんどん離れていく。ならばかつての子供が金持ってるだろうと小道具やロボの豪華版をとんでもない価格で繰り出すというのは、歪んだ構造です。予算をもうひとつのニチアサ番組に統合するとしても、ここ十年はスーパー戦隊の方がましだった気がしてなりません。

さて先月末の第一報は関係者への取材から、という内容で、終了の具体的内容は明らかにされていません。冠タイトルをスーパー戦隊から変えるだけでもそれは成立するし、コストダウンなら5人+追加戦士を常時3人に絞る新シリーズという手もあります。終了という言葉の一人歩きがマッチポンプ的な情報リークの線もあるかもしれない。まあどうでもいい話なんですが、売れるキャラクター、売れる商品企画が出てこないと存続も大変だということですね。

魔法騎士再びにゆずれない願い

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「魔法騎士レイアース」の再アニメーション化という一報は昨年夏に行われていましたが、漫画連載終了から30年も経つと、異世界ネーミングのフォーマットであった自動車名のラインナップもかなり様変わりしそうな予感。何が心配かって、あの伝説の鉱物の固有名詞がそのまま使ってもらえるかどうかです。 現実的にはエスクードというブランドはもう無いわけですから、まさしく伝説化してしまっている。 そういう車種が大半ですし、商標使用の問題も手間がかかる。

そんなことを考えながら、あの番組が放送開始された1994年10月17日を振り返ると、僕はまだ初代1型の1600ハードトップに乗っていました。3型相当の1600ノマドも所有していたため、(当時)ついに出てきた2000のV6に目を奪われながらも、乗り換えは無理かなあと思っていた頃です(まあ翌年に乗り換えちゃうんですけどね)

あの鉱物から生成されるものが「楯」ではなく「剣」というところは詰めが甘いんですけど、レイアースの根幹設定でもあることですし、伝説の鉱物エスクードのネーミングは踏襲してほしいものです。

独りでもひとりでも♪

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本編はとうに完結していながらエピローグ編としてのロンリー仮面ライダーを描くというZX新章を、読んでみはしたものの、そこまで複雑怪奇にしなくてもとさえ思えた本編からさらに、わざわざ「スカルマン」みたいな方向へ持って行かなくてもいいんじゃないかなあと憂鬱になります。仮面ライダーというより、「ゼクロスの敵は最後の最後で人類」の急展開を用意して、またぞろぐちゃぐちゃの波乱をやって大団円で感動させるやり口は、どこかのアニメ監督の得意技で辟易しているのです。

何処の誰かも知らないけれど、呼べば来る来る仮面の男。

「仮面ライダー」って、そういう単純明快な勧善懲悪ものであっってほしいんですよ。「新」になる以前の、本郷猛編や一文字隼人編がそうだったじゃない。

元は古代人で地底人経由の避難民族たち

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1975年10月7日に放送開始となった「アクマイザー3」は、仮面ライダーと秘密戦隊ゴレンジャーの中間をとったアクマ族三銃士の布陣でしたが、石森章太郎原作の世界観が発揮され、悪の中から離反するヒーローというフォーマットが敷かれていました。ただ、解説によってアクマだったり悪魔だったりで、こいつらの素性は基本設定を読み解かないとよくわかりません。それによると、約2万年前に地上の環境破壊から逃れて地底世界に避難移住した古代人類の一部らしい。

彼らは劣悪な地底世界で生き延びるために独自の進化を遂げたとか、自らをサイボーグ化したとも云われていて、その結果未知の意能力を身につけ地上に戻ったら、生存していた人類に悪魔と恐れられ、アクマ族と名乗るようになったということでした。

ここで笑っちゃいけないのが、せっかく地底に逃げ延びたのに生存の代償として異形の一族と化したわりには、地上の人類も滅亡していなかったという悲哀の末路です。そういうことならと、アクマ族は地上侵攻を開始するわけで、それに反旗を翻してしまったのがザビタン。彼を抹殺に送り出されたイビル、ガブラもやがて仲間になってしまう展開でした。

約2万年前。地上で何が起きていたのかというと、地球史上最後の氷期が最盛期の頃です。海面は現在と比べ約120m後退し、日本列島と大陸は地続きの時代。草原の広がる後の日本のあたりにもナウマンゾウ や オオツノジカが大陸から渡っていました。ただ寒冷化気候で今の九州北部あたりが今の北海道くらいの環境だったそうです。

でも、このあと槍先形尖頭器とか細石器、石鏃、土器といった文明が生まれていったように、何もわざわざ地底に避難して異形の民族にならんでもいいじゃないのと思うんですよ。なぜ彼らをそうさせてしまったかの地球史の根拠は、おそらく寒冷化だけではなく、約2万5500年前にニュージーランド(現在の)のタウポ湖が大爆発を起こし、1兆トンを超える火山噴出物が世界を襲ったことや、同様に約2万4500年前、現在の九州にあたる姶良カルデラの大爆発で未曾有の被害が出たことがあげられるかもしれません。

そこへきて、ようやく生活基盤が落ち着いたかと思われる何世代かあとの約1万1500年前、地上の最終氷期も終わって温暖化が進んでいた頃、今度は地上で活性化していた大陸移動の時期に、アバン大陸という場所にアステロイドBと呼ばれる小惑星が衝突してしまうのです。

この滅亡の危機においても地上の古代人は地底に活路を求め大量避難が進められました。ひょっとするとこのとき遭遇した先住地底人たちが、悪魔と思いこまれたのかもしれませんが、あとから逃げ延びてきた古代人たちにも優れた科学技術があって、選ばれた勇者は赤い巨人に姿を変えて攻防を繰り広げたのではないか。そうすると地底もまた安住の地ではないと、自称アクマ族が地上を目指したのも無理からぬことでした・・・たぶん(注 ファイヤーマンは1973年1月7日からの放送)

 

ダイナミックな新番組

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1975年10月5日、「UFOロボグレンダイザー」が始まったかと思えば、他局では「鋼鉄ジーグ」も始まるという、永井豪さんの才覚溢れるアニメロボ番組が攻勢をかけていました。双方、永井流吊り目で多角形の双眼ながら全く異なるデザイン。そればかりかダイザーはスペイザーとのドッキング、ジーグは球体関節による全身ばらけたパーツの合体。武装の基本はマジンガーZを踏襲していても、コンセプト自体があっちとこっちを向いていたのです。理詰めよりも力押しで突き進めた時代です。

しかもこの頃、「ゲッターロボG」も放送中でしたから、東映系の作品にはバリエーション展開が底なしにも思えました。

大海原から宇宙の果てに

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いささか大げさなタイトルですが、9月17日は世界初の宇宙往還機、スペースシャトル・エンタープライズが公開された記念すべき日です。が、本来ならこのお話は来年2026年こそが60年めの節目であり、エンタープライズに至っては1977年が初飛行という巡り合わせ。しかもこの機体、往還機性能のうち進入と着陸試験のためのもので、実際には宇宙に出ることがありませんでした。その辺のことはまた来年触れたいと思います。

エンタープライズという名称には、2025年はまだ縁があります。この5月、8隻目の襲名を果たし、すでに退役したアメリカ海軍の航空母艦エンタープライズに解体の決定が下され、2029年までにこの作業が終わる予定。同艦は戦後、世界初の原子力空母として1960年9月に進水したもので、この進水から今年が65年めにあたります。エンタープライズといえば、太平洋戦争時代の同名空母は日本とは仇敵関係でしたが、それについてはまあ棚上げしています。

この原子力空母のエンタープライズが現役のころ、アメリカでは後に大河ドラマ化していくSF宇宙冒険活劇「スタートレック=宇宙大作戦」が1966年に始まるのですが、その主役宇宙船こそがUSSエンタープライズ。NCC-1701の艦番で何世代にもわたって活躍しますが、最も勇名をはせた船長であるジェイムズ・T・カークが乗り込み、5年間の深宇宙探査任務に出向するのが2265年と、今から240年後の世界を描いていました。

ここから再びOV-101スペースシャトル・エンタープライズに話を戻しますと、この機体に予定されていた名前は、スタートレックファンからの熱烈な要望によって、「エンタープライズ」に変更された経緯がありました。宇宙船には至らなかったものの、多くのアメリカ市民の期待を背負った実験機がテストを重ねたからこそ、「人類に残された最後の開拓地」への道が拓かれ、240年後のエンタープライズに結び付くのです。

お前もオメガ化か!

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「機甲創世記モスピーダ」に登場する可変戦闘機レギオスは、「超時空要塞マクロス」のバルキリーに対する真っ向勝負の設定でしたが、当時の玩具もバルキリーとは異なる変形方式により3形態を再現していました。このところレギオスの玩具がいくつか新規企画され「少年の心を持っちゃったままのおっさん」を喜ばせたりその価格で泣かされたりしている。その中で、まあこれくらいならの価格帯で出るのが「AFC-01X Ω レギオス オメガ」。またもやオメガの型式です。

ばかやろー、つい予約注文しちゃったじゃねーかよ!(笑)なこの機体は、番組で活躍したAFC-01Hレギオス エータ(指揮官用)をベースにしたカスタム機として設定され、発売元のタカラトミーでは新たに「MOSPEADA ANOTHER GENESIS」というストーリーを展開するそうで、特別試験運用部隊「SKUNKs」に配備された機体として考えられているようです。うわ・・・それって支援メカのトレッドとか赤い機体とか緑のとか続くのか?

いくらかデザインや可変方法などが変えられているそうですがちょっと待て。AFC-01X という型式は第二次地球降下作戦時に配備されたエータではなく、第三次降下作戦で出てくるダーク・レギオスのことで、ここのすり合わせどうなってるの? わざわざオメガと呼ぶならAFC-01Ωで良かったんじゃないの? と首をかしげております。

もう乗ってる側のことはどうでもよくなってきた

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令和第四の「仮面ライダー」が始まるのですが、随所に過去のライダーモチーフをちりばめ、新たに変身ドライバーを襷掛けするというアイデアを投じても、世界観構築のために必要以上に複雑化する脚本はどうにかならないのかと思うと、やっぱり敬遠気味になります。ありていに言えば、この仮面ライダーはかっこいいなと、今回も感じられない。そこがもう脳軟化症で自分のせいなんですけど、興味の対象は乗ってる方じゃなくて乗り物の方に行ってしまってます。

昨今、ライダーマシンもいろいろなものに変形しますが、今回は何度目かの人型ロボットになるようで、司令塔のような役目も持たされているみたいです。あー、ついに主人公、AIに操られてしまうのか? そこは重視されないんでしょうけど、むしろそれを掘り下げた方が元祖原作者っぽい気がします。悪夢にうなされる人々の夢の中に飛び込む、という設定は、とうの昔に夢枕獏さんがやってますから。

苦節25年の終幕

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仮面ライダーSPIRITS、新仮面ライダーSPIRITSと、ずいぶん長いこと読んできた「仮面ライダーZX」の物語もとうとう完結しました。なんかまだエピローグがあるとかないとかですが、大風呂敷を広げすぎた感もあったかなあと思います。そのうえ大団円の中のシニカルさというか、「俺は悪を許さない」という主人公の決意と意志は、見方を変えると人類そのものにも向けられそうな怖さを感じさせますね。いやー、「仮面ライダー」ってそこまで大仰なものでもないよなあ、なのですが。