Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

タイムマシンにおねがい

No Comments »

時の記念日は、世界で歴史上はじめて時間旅行に成功した科学的偉業を讃え・・・たものではなく、天智天皇が「漏刻」水時計を据え付け、民に鐘を鳴らして時刻を告げたという日本書紀の記述が根拠です。まだ実用化されていないタイムマシンが世の中に登場してしまったら、人は秩序を維持して歴史や自らの過去と未来に対峙できるのか。まあろくなことにはならないしその方が面白いと、古今東西数多のSF作品は描いています。

時間という概念を生み出し、それを具現化する時計という仕組みを考え実用化しただけでも、人類ってすごいんですが、楽しいひと時はあっという間に過ぎてしまい、聞きたくもない偉い人の演説に付き合わされると「なげーよ」と退屈で仕方が無いように、実際の時の流れは人間の心理に左右されてしまうものなのではないかと感じます。

それが真理かどうかはわかりませんが、この時間の概念の不条理はタイムマシンでも解決できないパラドックスかもしれません。たぶん、時空の転移にかかわらず、腹時計は自分に忠実に動作して腹を減らすでしょう。それでも、好きな時代に行けるなものなら、まあ行ってみたくはあります。

またまたこんな人を引っ張り出してきてー

No Comments »

と言いながらもまだ「スターウォーズ マンダロリアン&グローグー」を観てはいないのですが、予告編に出てきたこの女性パイロットって、四度(四本)にわたってエイリアンと戦ったリプリーさんじゃありませんか。ああ、いや、スターウォーズなので別人役ですね。それでもですよ、あの「エイリアン」、いくらかトラウマもたらしかねなかったおっかないドラマで激闘したシガニー・ウィーバーさんですから、そりゃあ強かろうよと思っちゃいますよ。

もう七十代半ば過ぎでしょうから、指揮官どころか戦闘機に乗っちゃうの? と驚きましたが、そういえば学生時代に同級生だったとか言う話のメリル・ストリープさんも別の映画でがんばってるし、負けてられませんわな。反乱軍の中でもベテランなんだろうなあと検索したら、レイア・オーガナと旧知の仲だというポジションしかわからなかった。

ただ、スターウォーズって、ディズニー映画になってからなのか、とてつもなく予算のかかった東映ヒーロータイムズみたいな気がして、どうも今作を観に行こうという気持ちにならない。でもシガニー・ウィーバーか・・・せめて主役だったら飛び出していくんですが。

Take it EZY

No Comments »

まあね、観て怒ってる人も喜んでる人も呆れてる人も、焦らないでお気楽に。ですかねただですね、この『パトレイバーfeat.ダウトメン』てやつは一番ひどかった。正直、川井憲次さんの楽曲も長年聴くと金太郎飴なんで、それをテクノポップにアレンジしたというから「へー」と思って試してみたらば「え゛-」なくらい曲演奏も歌もドヘタくそ。それよりなによりパトレイバーと詠っていてなんで攻殻機動隊と紅い眼鏡が忖度されているのか。ボーナスとはいえトラックがもったいない。

ですからね、往時の勢いとセンスが枯渇してしまっていても、キャラへの感情移入が出来なくても、観ていて置き去り感湧いちゃっても、まだEZY File.1はいくらかマシです。もちろんマシなだけ、です。何年か前に作られたREBOOTの方が、作った監督がパトレイバーを観たい人々のことをわかっていた。一人を除いてのHEADGEARの面々は、NEXTGENERATIONへのカウンターとアンチテーゼのつもりだったのでしょうけど、同じ穴に落ちてしまっています。

その上てですね、僕も悪乗りして二次創作しましたが、EZYの3年前に舞台を置いたのは本家に遠慮してのことだけれど、2030年の「しのぶちゃん」の姿なんか見たくなかったから、たぶん同い年であろう田村直人/機動刑事ジバンにEZYの世界で語らせる構造にしたのです。そしたらこの読み切り、2026年の「南雲さん」出しちまいやがんの。もっともそれ以前に、この掲載誌を巡ってひと騒動だったそうですが、とにかくあちこち歪です。

あとですねー、EZYのキャラはメインもモブもゆうきまさみスターシステムを敢行したそうですが、モブキャラで犯罪者だからってデザインあんなに雑に描くなよぉと、ちょっと、つい思っちゃったというか、耳を疑っちまいましたよ。そこはなんというか、この記事ではスルーしてしまってくださいなお話ですが。総じて今期のパトレイバー、「理屈抜きでもっと気楽に楽しんでよ」という具合には行っていないようですね。でも、あんなもんだよ昔から。だんだん良くなる何とやらですよ。

・・・そういえば、なんだか一番評判の悪い第二話の中に、わりと近いことが刷り込まれていました。ちょっとやるじゃん、俺←何を言ってんだか

1993クランクインのシーン

No Comments »

1993年12月に公開された「ゴジラvsメカゴジラ」は、同年5月24日にクランクインしたそうです。ホビージャパンによる同作のコンプリーション・ムックに、全シーンのロケ、撮影スケジュールが掲載されていました。それによると、クランクインで撮影されたシーンは、主人公?の青木一馬が国立生命科学研究所に向かう京都の場面で、映像を見ると南区四塚町で九条通り国道171号から府道13号へ右折していく、繋ぎカットです。カメラワークで東寺の五重塔、奥の方に京都タワーも映ります。

ここにある「青木の車」というのが、1型の初代エスクードであることはすでに飽きられるほど書いてしまいましたが、冒頭19分めに出てくるこのシーンが、同作のクランクイン撮影であったとはちょっと驚きです(いやー、ほんとは小躍りしてます)。エスクードはここから研究所に到着するまでのわずかな出番(冒頭6分めにも出てきますが)で、到着した研究所は実は京都ではなく埼玉県草加市の獨協大学なんですけど、vsメカゴジラでまだエスクードを語れるところが嬉しいのよ(僕だけ)

Ezyの公開を祝して

No Comments »

20世紀末、あの東京湾直下型地震という未曽有の災害から端を発した復興対策と内需拡大政策の産物に、当時軌道に乗りかけていた汎用ロボット産業が急速に成長した。ここで開発の進んだ2足乃至多足歩行機械には「レイバー」の呼称が与えられ、壊滅した東京復興の土木作業現場に大量投入され、その劣悪過酷な環境や人間関係、復興の方向性に異を唱える過激派の破壊活動などレイバーを介在させる犯罪も多発。結果、警視庁警備部内に特殊車両2課が創設されるに至った。

パトロールレイバー中隊、通称パトレイバーの誕生であった。
この大災害の少し前、警視庁には高度化を遂げるテロ行為に対抗すべく、秘かに機動捜査官を運用した時代があった。90年代のロボット技術よりも前に推し進められていたバイオ産業をベースとしたサイボーグ技術だ。その成果は大規模テロ組織の壊滅を果たし、人間を遥かに超越した能力を遺憾なく発揮した「機動刑事」の評価を二分することとなった。多くの見解は、この機動刑事計画を拡張展開することへの倫理的人道的批判であり、テストケースとして産み落としたサンプルをどのように後始末するかの議論が集中した。
その後のレイバー産業の台頭により、サイボーグ・機動刑事の存在は秘匿され時代の流れに沈んでいった。現在、現役の警察官においても、それを知る者はいなくなっていた。

「やあ・・・これがしのぶちゃんが作り上げたパトレイバー中隊の今の姿か。あの頃とあまり変わっていないねえ」
出動現場に待機中のパトロールレイバー・AV98式plusの真下に1台のコンバーチブルが現れた。屋根のフレーム上に簡易赤色灯が灯っている。運転席から降りてきたスーツ姿の中年の男は、聳え立つような98式plusを見上げながらつぶやいた。
「第二小隊の佐伯です。お話は上から指示を受けていますが・・・あの、その『しのぶちゃん』というのはひょっとして」
特車2課第二小隊長、佐伯貴美香は、自分とさほど年恰好の変わらない男の言動が腑に落ちなかった。
「あぁ、はい。南雲しのぶちゃんは僕と同期で本庁では出世頭になるぞと言われていました。彼女もねえ、いろいろあって、け躓いている間に僕の方が偉くなっちゃったんですけど、僕は僕で散々な目に遭ったので」
「・・・失礼ですが田村警視正、南雲先輩と同世代とは思えないんですが。むしろあたしと・・・いえ、本官と同年代・・・でも思い当たる人がいないわ」
「そりゃそうてですよ。あの地震の後、やることないなら復興現場で働けって本庁から出向させられましてね。あなたの預かっている第二小隊が、後藤喜一警部補の布陣で発足したときだけ、首都高の渋滞で現場に小隊の到着が間に合わないかもしれないから先回りして支援待機せよって言われたことがあります。そのときは結局出番がなくて済んで・・・ちょうど体調も思わしくない頃だったんで抜本的なメンテナンスを受けるために長期入院しましたから」
田村という男の説明が、さらに佐伯を混乱させた。
「長期入院って、第二小隊発足からもう30年以上過ぎてますよ? 口承年齢と背格好がまったく合わないじゃないですか」
「はい。なんせ僕は80年代の技術が生み出した試作品なもので、90年代末期には産業技術がほら、こいうったレイバーに傾倒してしまっていたからメンテナンスが思うようにできないってんで、しばらく寝てろと冷凍保存されてしまいまして。だからそうですね、僕の実年齢は・・・ことし2030年だから、65くらいかな」
「・・・」
「そんなことより現場の方ですが、どんな具合なんですか」
「えっ、はい。ご覧の通りAIの暴走を引き起こした無人レイバーが制御を離れて建物を破壊。うちの2号機が敷地内に押しとどめている最中ですが、足元から正体不明の植物らしき蔓が繁殖して逆に動きを止められてしまい・・・」
「なるほどここは食糧増産開発の研究施設ですもんね。なんか悪いものでも食わせちゃったかな」
田村が遠方を眺めているところへ、1号機指揮担当の天鳥桔平がやってきた。
「隊長、1号機のバッテリー交換終わりました。いつでも再突入できます。というか、十和のやつが殴り込みたくてしょうがないというか」
「も少し抑えときなさい。上からはこちらの田村警視正の指示を仰げと言ってきてるのよ」
「それは承知してますが、あいつ、なめてかかって長期戦にもつれ込まされたって自覚が無いんですよ。やられたからやり返すの一辺倒で」
「しょーがないわねえ。何事もないことを一番だと思いなさいって日頃から諭してるのに」
その対話に割り込むように、田村が髪の毛をかき上げた。
「そういう話なら、やっちゃいましょうか」
「はあ? やっちゃいましょうって・・・何を」
「えーと・・・指揮担当の」
「あとり。天鳥巡査です。フォワードは久我十和巡査、跳ねっ返りです」
「けっこうなことです。それでは天鳥巡査、まず僕が突入して活路を開きます。といっても僕の権限でできることは、あの怪物植物の息の根を止めるところまでね。2号機の動きを解放しますから、手早く、連携して暴走レイバーを鎮圧してください」
「と・・・突入って。そりゃ危険ですよ」
「大丈夫。荒仕事は慣れてます。人間の生命を最優先とし、これを顧みない、あらゆる命令を排除することができる。それが僕に許された権限の第3条。では準備を指示してください」
田村は上着を脱ぐと、そっと佐伯に手渡した。
「ならば、行きます!」
田村の前身が青白い光を放ち、その姿が瞬時に変化する。
「対バイオロン法第1から3条並びに第9条の定めるところにより、特車2課第二小隊の支援業務に入る!」
銀色の装甲を身にまとった機動刑事は突入を開始した。

 

たぶんですが、「機動警察パトレイバー」の南雲しのぶさんと、「機動刑事ジバン」の田村直人刑事は同い年の1965年生まれらしいので。というそれだけの設定すり合わせで、これ以上の場面は何も考えていませんです。

排他的な世界の片隅で

No Comments »

人類の進化の一つのあり様と言われたアギトになることができず、不完全なその姿に望みもしないまま促されてしまった、ギルス。葦原涼は、将来を嘱望された水泳選手の道を閉ざされ余命にも影を落としながら戦い、自らの意志で生き続けようと去っていった。けれどもその後の時の流れは、彼に安息の日も安住の地も与えなかったようだ。進化の道を踏み外したのは彼のせいではない。しかし異形の顔と体はどれほど他者のために尽くそうとも恐怖と奇異の視線しか投げかけられなかった。

いつしか彼の肉体を蝕む病魔と過負荷が命の炎をかき消しにやってきた。その事実は受け入れがたいものだったが、自覚から目を背けることもできず、彼は抗い続けてきたのだ。その苦悩を共有できる仲間がいなかったわけではない。アギトの力に覚醒したがために、同じように過酷な運命を生き抜こうとする津上翔一。ヒトの世界の側に立たされ未知のアンノウンとの戦いを強要された氷川誠。自分に比べれば彼らはまだ恵まれていたが、やはり平穏の日々を奪われた者たちだった。彼らの生きざまに嫉妬しながらも、抗うことで何かを得られるのかもしれないと、運命に向き合う長い時間が過ぎていた。

だがヒトならざる者への進化は、多くの人類からは拒絶された。ギルスの存在は化け物、モンスターと怖れられ冷えた言葉の礫と暴力的な排除に晒され続け、好むと好まざるとにかかわらず、逃亡者のように闇の片隅で息をひそめなくてはならなかったのだ。その憔悴の日々は心を傷つけ肉体を消耗させるばかりだった。ついに彼は命の尽きるときを悟るに至った。

 

アギトの力は、一方で消え去るはずの魂に息吹を吹き込む。男は戦いの末に命を落としたはずだったが、ふと気がつけば「まだだ」と呼び戻す声にいざなわれ、煉獄の迷路から這い出る自分自身に困惑していた。それは偏り誤った生き方の末に多くの贖罪を身をもって受け止めた覚悟をあざ笑うかのように、死することをも赦されない宿縁を背負わされた男のなかに残っていた未練だったのかもしれない。

アナザーアギトとは何だったのか。木野薫は生き永らえた自身の為すべきことがわからなくなっていたが、自分がそうであったように、穏やかに、正しい道を進化するには、人類の精神はあまりにも稚拙であることだけは理解していた。翔一や涼のような若者は稀な存在であり、かかわりを間違えれば彼らのような選ばれし進化の徒は、妬みの渦に巻き込まれかねない。事実、自分自身がそういった歪みを腹の底に抱え込んでいたのだから。

非合法の闇医師としての生業をひっそりと再開してからどれほどのときが過ぎたか。ある日、男の元に瀕死の若者が転がり込んできた。男は驚いた。ギルス、葦原涼の変わり果てた姿だった。不完全な進化と、大きな負荷に遂に耐えられなくなったギルスの寿命は尽きかけていたが、何もせずにこれほどの外傷を負うとは考えられない。それほどに涼は何者かの暴力によって度を越えたダメージを受けていたのだ。

男の介抱もむなしく、涼は息を引き取った。なんという甲斐の無い生涯なのか。誰にこれほどの仕打ちのできる理屈があるというのか。男は悲しみの中に怒りを覚えた。涼はそれでも、男に対して懐かしさと安堵の入り混じった力のない笑みを浮かべながら、何一つ恨み言をこぼさずに逝ってしまった。男は、こんな自分を頼ってくれたことに涙を抑えようとしたが、涼を救えなかったことに号泣した。

男は怒りの衝動を抑えることができなくなった。ヒトが、ヒトの進化を否定しようというのなら、その身をもって是か非かを問うがいい。ギルスの姿に変貌した涼の亡骸を横たえ、男は不器用な進化の果てに疎まれ排除されても生きようとした命の結晶を取り出し、恐るべき復讐の糧と、進化というさだめにもう一度縋る拠り所を求めた。アギトの裁きを人類に向けて解き放つ。この決断が間違っていようとも、もはや男にためらいの思いは無かった。

 

「アギト 超能力戦争」のバックボーンに足りない一場面はこういうことではないかと思うのです。演者個人の事情とか関係ないのよ。出られないなら出られないなりに物語を紡ぐことが制作側の力量であって、なぜこんな事件が引き起こされたのかというプロットを組み立てるのも、ご都合主義であってはならない。そうでなければ、ほんとに、葦原涼と木野薫の立場がありませんよ。

そうだよ動機は不純なんだよ

2 Comments »

アギトもギルスもGシリーズもどうだっていいんですよ。それこそ脚本なんか期待もしていませんよ。それでも観に行ってしまいましたよ。

だって小沢澄子が復帰してるんだもん!

思いっきりそこですよ。テレビでは警視庁やめた結末になっていたから。

2001年の「仮面ライダーアギト」のときン歳という設定だったから、いま・・・いやこれは失礼。知的マッドエンジニアのこの人が出ていなければ、焼肉屋のシーンで憤慨して終わってましたよ僕。藤田瞳子さん、お年を召しても(おい)変わらず小沢管理官を演じてくれてありがたい。もうそれで肝心なところを逃げる盆暗な脚本は放置します。なんせアギトの宿縁という世界観無視してる映画だから他に語ることがない。でもそれら全部蹴倒して、岩永洋昭がかっさらっていったような気がする。

月も火星も遥かに超えて

No Comments »

先週の9日、なんだか瞬間最大風速のように「宇宙恐竜ゼットン」の名前と姿がネット上に散乱していて、なんだろうと思ったら最終回「さらばウルトラマン」の放送日であったと。あぁ、世間ではウルトラマン誕生60年を盛り上げているからかと膝を打ちかけて、「待て待てまてっ。ウルトラマンは確かに1966年の放送開始だったけれど、最終回の放送は1967年だぞ!」。と、そういうことなら翌週に当たる4月16日(1967年が正しいけれど)をいま書いてもいいんだな?

良いかどうかなんて書き手の勝手なんですが、「Q」から続いた「ウルトラマン」が終了し、ここにシリーズ第三弾として割り込んできたのが「キャプテンウルトラ」でした。円谷プロが次作として準備している「ウルトラセブン」の第一回目放送が連続して当時の番組枠タケダアワーには間に合わないことを背景に、東映がちゃっかりとウルトラの冠を掲げてしまったという、円谷路線と一線を画しているようで、そもそもそれは「キャプテンフューチャー」のパロディーオマージュではないか。の、いかにも同社のお家芸番組作りな異色のウルトラシリーズでした。

もちろんそんな制作側事情を子供の僕が知るわけないんですが、キャプテンフューチャーについては当時まだ高校生だった叔父貴がエドモンド・ハミルトンの小説を読んで聞かせてくれていたため、キャプテンウルトラの放送を観た瞬間、子供心に「ひでーっ」とうめいた覚えがあります。その東映に負けず、円谷プロもウルトラセブンのメカニック設定に関しては「サンダーバード」を意識してましたが。

まだ「パクリ」という言葉は無くて、「真似っこ」とあきれたものでしたが、宇宙パトロール艇シュピーゲルだけは、ハミルトンが執筆した宇宙船コメットの涙滴型イメージをひっくり返し、革新的な宇宙船と言える独特のデザインでした。しかも、サンダーバードの主役メカ(2号のポッドとか3号と5号のドッキングはありますが)でもやっていなかった3機分離合体式。これだけは東映よくやったぜと、今でも評価しています。そんなわけで、ゼットンの翌週始まる同作は「来年60周年」

謎の地球防衛軍 異聞の二の推し補完

No Comments »

謎の地球防衛軍 異聞の二とは、こんなことを書いていた5年前のこのブログの記事です。ウルトラセブン「V3から来た男」において、撃墜され不時着したウルトラホーク1号をものともせず、ゲスト登場のクラタ隊長がウルトラホーク1号で支援に追いかけるという展開に、語られていなくとも1号には二番機や予備機があったのではないかという推測です。このもやもやに挑んでいたのが、同回とウルトラマン「さらばウルトラマン」を軸にした、「機動警察パトレイバー」によるパロディー回。

この「星から来た女」では、ウルトラ警備隊ではなくCLATという防衛組織に置き換えられていますが、隊服から装備から、だいたいウルトラ警備隊。ウルトラではなくクラットホークも「セブン」第一話の初登場シーン(下の写真の方)をほぼ忠実に描いている凝りようです。制作陣であるヘッドギアの面々の推し活っぷりが凄まじいというか、すばらしい。ならば彼らの作画はある意味信頼できるレベルであるなと思うのですが、9日に公式1日だけ配信を見ることができました。

彼らはホーク1号をどのようにとらえ咀嚼していたのか。格納庫から射出サイロにスライドされていく機体の奥に、もう一機の1号が置いてあるという作画は、僕の異聞の二を、この回がOVAとして作られた1992年当時すでに「ホーク1号が一機しかないのはおかしいよね」(と言ったかどうかは知りませんけど、このセリフは円谷プロ内でポインターを複数台描いた時の実話)とばかりに補完していました。ドラマシナリオの破天荒さもさることながら、こういう遊びが面白かったのです。

これに基づきウルトラセブンの第一話を観返してみると、残念ながらウルトラホークは1から3号まで、極東基地の護りの要というイメージを強調するため複数機存在という描き方をしていません。そのあたりはウルトラファンが勝手に想像すればいいんだよというムードで、どう考えても予備機はあるべきだと、けっこう多くの人たちが思っていたようです。しかし何が残念かってそれではなく、この回が「夢オチ」であるというところは、勘弁できない結末なのですが。

春三月縊り残され花に舞ふ

No Comments »

三月は「やよい」と表す、社会主義者大杉栄の詩が詠まれたのは1911年春のことで、これを独り口ずさんだ後藤喜一の特殊車両二課第二小隊の初舞台である上野界隈は桜が満開でした。このテロリストレイバー鎮圧出動現場に、機動刑事である田村直人が専用の覆面パトカーで来ていた事実は確認されていませんが、第二小隊の現着が間に合わなかった場合に備え、警視庁上層部が秘かに指令を伝えていた・・・かもしれません。が、これらはまあ関係のないお話なので深入りはやめます。

この出来事は1998年4月はじめのこと。初代エスクードと98式AVが並んでいる景色は不思議でも何でもない。その逸話の元になるのが「機動警察パトレイバー」と「スズキエスクード」は同い年生まれというものです。しかしそれは、「作品と製品」の時間軸であり、98式イングラムが登場した頃、エスクードは二代目に移行し、イングラムと同世代なのは97年にデビューしたТA/D02Wの方がふさわしいのです。イングラムだって97年には篠原重工の製造ラインで組み立てていたでしょうから。

イングラムは2002年冬(一部2013年)まで運用されています。スズキはこれより少し前に、二代目エスクードに7人乗りの性能を与え、グランドエスクードを誕生させていました。丸みを帯びた二代目のスタイルが不人気を買ったといわれていますが、主観で語ればそうではなく、初期型の雑な、やる気のないラジエターグリルのデザインがだめだったのです。直線と局面を融合させた形は、部分的にイングラムとも共通項を持つ秀作だったと言えるでしょう。

冒頭、深入りしないと書いていますが「はるやよい~」の後藤隊長による独白は、この時点で後藤喜一の(アニメでは)描かれていない過去の片鱗がちらついていて、彼を軸にして第五話、六話へとつながっています。それは大杉栄という人物の経歴を知る人ならわかることなのですが、後藤隊長って「アーリーデイズの第一話」からもう危ない人物(かもしれない)として存在しているのです。さても三月末、桜も大分舞い始め、もうすぐ四月です。