1963年7月から1997年10月1日の北陸新幹線の高崎駅 – 長野駅間開業まで、信越本線横川駅には機関車の付け替えや連結のため、全列車の長時間停車が続いていました。おぎのやの「峠の釜めし」は、その停車場環境によって売り上げが立ち、全国的に有名な駅弁の一つに成長していきました。おぎのやは横川駅前で1885年10月15日に創業しており、ことし140年を迎える老舗弁当屋ですが、その頃売り出したのはお結び弁当であったそうです。
釜めしにたどり着くまで、さつま芋弁当やコロッケ、イカ焼きなども考案したそうで、「峠の釜めし」は1957年に生み出され、翌年の2月に発売されています。後年、モータリゼーションの発達によって販売網の主力は街道沿いの支店営業店やドライブイン、上信越道や中央道サービスエリアに拡張されていきます。今では東京、大阪でも買えるし、高崎あたりなら国道沿いにコンテナトレーラー置いて売っているほどの販路です。オンラインでも買えるようになりました。
つくばーど®では二度ほど、「買い出しトライアル」のお題として取り上げさせていただいています。2007年の第一回目を企画した経緯は、SIDEKICKさんがこの釜めしを青森県の下北半島で食うという、なんとも破天荒なツーリングを敢行したことに始まります。さすがにそれをトレースするわけにはいかなかったので、釜めしを買い出しに行くけど行先は籤で決めるルールでやってみました。それでもけっこう面白いゲームになりました。近年、参加者減りましたが、またやりたい企画です。