と、コムロさんちのモモとスモモに凄まれながらも、なんとしても懐柔するぞとアタックしている霙の撮影。
「てめえ、そのくらいにしとけよ」
「いやそこをなんとか」
「しょーがねえなあ」
なんだその聞きなれない言葉は? と思ったら、客先の受付の女の子は
「流行ってるんですよー」
と、ポーチの中から小さなウサギのぬいぐるみを取り出し、運ばれてきたランチの隣にちょこんとこれを置き、テーブルにスマートフォンを横置きしてローアングル撮影をするわけです。つまり「ぬい撮り」(すいませんがおぢさんはその様子を撮影しておりませぬ)
要するにブログやらツイッターやらに投稿する際の素材なのだね。
そうかそうか、流行なのか。
ふーん、と、おぢさんは物珍しそうにその様子を眺めながら昼飯を食うわけですが、流行というより、サブカルチャーとして定着した遊びになったんだなあと、内心思っておりました。
昔はね、外出先で撮影したその場からインターネットにアップロードできるツールが無かっただけのことで、10年以上前からやっている人はやっていた。うちの羅須軽小僧の場合はもうちょっと先を行っており、遠方からきてくれた友人に預けて、僕自身の代理として遠方で開かれるミーティングに連れて行ってもらった。彼らはそれを撮影して、ブログにアップロードしてくれ、それを閲覧て僕もコメントを書き込みながら楽しませてもらったものでした。
などという無粋なことは、ランチに誘ったおぢさんは申しませんのだ。
「えー? 雷蔵さん、FaceBookやってないんですか。ツイッターも? なんでですかー」
「極冷ボンベ」というネーミングが目を引く上、キンキンに冷やしてあるとボトルの結露状態で気分的に涼しい思いができるかもしれません。ぐい飲みしてしまうとわかりませんが、クリアーなブルー色のサイダーです。
聞いたところでは(これを見かけた日)、22日から夏季限定で売り出したそうです。まあ冷え冷え感はいいんだけれど、これは僕には甘すぎて飲めない。
ときどき立ち寄る北茨城市のパーキングエリアにあるファミリーマートでは「新発売」ということなのですがファミリーマートさん、ちょっと待って。
2011年の夏、下北半島漂流紀行の際、これをむつ市のコンビニで買ったことがあるのですよ。
期間限定だから毎年「新発売」が使えるということなのか。いやそりゃちょっとさー、ずるくねー?
中有の途にある母を供養するため、海の日の連休は三十五日法要を行います。故人はどちらかというと山girlな人で、リュックサックの荷造りの仕方は教えてくれましたが、シュノーケルの使い方は教えてくれませんでした。どのくらい山girlだったかは親父に聞けば話が早いけれども、早いだけでなく長いのでやめておきます。というより、たぶん聞かなくても話し始めることでしょう。僕が生まれる以前のことですが、北アルプスやら南アルプスやらの主要峰はすべて登頂しているという、けっこう見かけによらないお袋なのです。そう言われてみれば、一番古い記憶は野辺山の野原でキャンプをしたことで、粉末のメロンソーダを水筒の水で溶いて飲ませてもらったときの情景です。
親父と、親父の兄弟は全員山岳部出身で、お袋は親父と交際したばかりに山登り(実は岩も登れた)の手ほどきを受ける羽目になったのです。これが僕に受け継がれなかったのは、60年代に入ってからのこと、この兄弟どもがそろってモータリゼーションの洗礼を受けてカーキチ(死語)に転向してしまったからです。しかもそれぞれの愛用する車と同じメーカーの車には乗ってはならぬというくっだらない不文律を作りやがった親父たちの煽りをくらい、僕の場合は親父のお下がりのホンダZから始まったものの残されていた開拓地はスズキにしかなく、ジムニーからエスクードに至る人生が待ち受けていました。
「いいじゃないのよ。四輪駆動車に乗った男どもは今まで一人もいなかったんだから。ジムニーかっこいいわよ」
お袋はそうやって褒めてくれるのが上手でした。まさかとは思うのだけれど、いつしか不文律は消滅して、親父がジムニーに乗り出したのは、この逸話をお袋から聞いたからではないのか?という気もするのですが、
「あんたが乗ってた頃はよかったけどさー、そりゃ乗せてもらうんだったらエスクードの方がゆったりしていて楽だわよ」
なんてことを言って笑っていた話は、親父にはできませんです。