「軌跡 飛行機と車」が本日書店に並びますが、なんでそれがもう、お前んちの庭のテーブルにのっかってるんだ?という突っ込みは無しにしてください。それよりも少し遡って、この288ページに及ぶ原稿を脱稿して印刷所に手渡した直後、著者としてやることやりきった二階堂裕さんは、さすがに脱力して何も手につかなくなったということでした。あのゴジラと同い年の氏ですから、それが悪い方へ引き金を引きでもしないかと余計な心配をしてしまいました。
それで、電話やメールじゃ話にならん次元だよと事務所に邪魔しに行ったりはっぱをかけたりしていましたが、いまどきの七十代はスタミナの塊です。回復の早いこと。まだまだやること沢山あるんだなあとうらやましく思わされます。
この一冊、平たく言えば氏の自叙伝です。本人も売りぬくなんて考えは無くて、自身の履歴を記録しておくのだという心持ちで書き溜めてきたものの集大成。海上自衛隊からスズキへの転職と、そこで機会を得た日本ジムニークラブの設立、独立して四駆のショップを開業した歩みをまとめた、そこもまたうらやましい遍歴です。だから本人から「しつこいんだもんなあ」と苦笑されるに至りましたが、二階堂さんが右に出る者のないであろうジムニーば・・・いやジムニー番頭であることは承知の上で、でもあなたは「エスクードの父」でもあることを忘れちゃいけませんよねと、まあ実際にしつこく意見具申してきました。
結果、「そんなこと言われなくてもわかってるんだぞ」と、なかなかのページ数をエスクードの章として綴っております。その中身については、聞かされ知っていることの再読以上の何ものでもなく、僕の場合はそれ以外のパートの方が読み応えありました。なるほど執筆から手が離れたらこれは腑抜けるわ。の力作です。が、エスクード誕生譚を知らない人も沢山いるはずで、そんな人たちに知ってもらえる機会として大事なんだよねとあらためて思います。