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  ~懲りない傾向~

潜在的リスクと不確定要素だらけ

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円谷ホールディングスによる中期経営計画によれば、「母国におけるウルトラマン人気と認知度の復権と向上」を柱とするそうですが、巨大ヒーローを扱う特撮ドラマは、潤沢とは言わないまでも予算が与えられてなんぼの世界で、その辺の街に静かに暮らしている若者が突如現れた怪獣・エイリアンに立ち向かう構図は仕方がないとしても、それだと結局、怪獣ソフビと変身アイテムしかマーチャンダイジングに残らない。

それらが売れ筋というスポンサーの意向と、テレビを見る側の子供や親の需要とが乖離しているように思えてなりません。ウルトラシリーズの醍醐味は、ヒーローとセットで防衛組織の基地や装備、大小のメカニックが存在して完成するフォーマットで、それらが予算を削る対象に格下げされているねのが昨今のウルトラマン番組。近作であったウルトラマンブレーザーですら怪獣型ロボット一機で踏ん張りはしましたが防衛チームの移動指揮車がほぼ普通のワンボックスではリアルかもしれないけれど興ざめだし、ウルトラマンオメガに出てきたティルトローター機なんか「気でも狂ったのか?」というチープ極まりない合成CGだった。

3歳から6歳の子供を囲い込もうとするプランには、その親世代がどんなウルトラマンを見てきたかを検証する必要があります。幅はあると思いますが、だいたいのところは平成第一期と言われるティガ、ダイナ、ガイアあたりだとして、そのいずれにも防衛組織の設定と、航空機や車両といったメカニックがふんだんに登場していました。その当時の玩具が売れなかった結果だとすれば(いや、ダイナのガッツイーグルなんかγがどこへ行っても売り切れだったよ。あれがいわゆる転売屋の仕業だったのか?)、今度は平成三大ウルトラマンの時代に親だった世代がどんなウルトラで育ったのかも知る必要があります。

この世代が偶然、僕の年頃にあたるのですが、当然のごとく科学特捜隊をはじめウルトラ警備隊やМATのメカニックに心酔した世代(全ての日本の人々が、とは言いませんが)でもあるわけです。にもかかわらずメカ玩具が売れていなかったというのは、やっぱりバブル経済崩壊後だったし給料安かったし少子化も進みだした頃だからなんでしょうか。はたまた特撮ヒーローなんかよりもゲーム世界に没入する世の中に変化していったからなのか。いろいろ考えるのだけれど、毎年ウルトラマン、毎夏ウルトラ映画という乱発は、ウルトラマンが飽きられる要因を作りかねません。

諸外国でウルトラマンの人気が高いのは、各国においてウルトラマンが「海の向こうからやってきた」珍しさと、話には聞いていたがようやく手元で見られるというエポックによるものでしょう。日本人にとって同ジャンルに絞ればスタートレックやルーカス版スターウォーズがそうであるように、予算をかけて作られ、ばかすかと乱発はしていないことは大事なのです。もっと言ってしまえば、いつまでウルトラマンに縋っているのかってことです。ミラーマン、ファイヤーマン、ジャンボーグAなど、一作で消えていったと思い込むか、その拡張による新機軸という無謀な冒険をあえてするのか。そこが腕の見せ所のはずですが、潜在的リスクと不確定要素という言葉で「カネが無いよ」と二の足踏むのが透けて見えます。

いっそのことドラマパートではセットはありもので賄えて近未来メカも出さずに済む、同心か岡っ引きが主役の「大江戸ウルトラマン」とかやってみたらいいんじゃないの?  怪獣や宇宙人の「いる」世界は、妖怪変化や物の怪としてきちんと成立できます。もっとも対怪獣格闘戦場面で出てくるであろう 江戸城の巨大セットで予算使い果たすかもしれないけれど。