寝室に、はなが来てゆきが来て。
数分後、ドアの向こうであんあん鳴き声がするので
開けていちを入れて。
そのまた数分後、今度はでんがあんあん鳴くので
また開けて。
ドア閉めて振り返ったら・・・
布団返してっ!
「続 ウルトラマン」だったとしたら 後編
「ウルトラマン」もまた、近未来を描きながらもいつ頃かという設定は明確にしておらず、脚本の都度、都合に合わせて昭和だったり近未来だったりしますが、明確に西暦年が出てくるのが「故郷は地球」で、ジャミラを弔う墓碑に「ジャミラ 1960-1993 人類の夢と科学の発展のために死んだ戦士の魂ここに眠る」と刻まれています。このあと年を越してからゼットンと戦っているので、初代ウルトラマンは少なくとも94年まで地球に滞在していたことになります。
ここを今回のみ基準とするなら、その30年後といったら、2024年ということになり、МATの岸田隊員の父と第2次世界大戦の話をはじめ、坂田健が東京大空襲に遭った話には矛盾が出てしまいます。なにより歴代防衛チームのドキュメントをつなげたウルトラマンメビウスが「ウルトラマン80の去就から25年後」と設定しちゃったので、「続 ウルトラマン」の世界自体あり得ないのです。なにしろ80自身が名前を数字で語ってしまう1980年のウルトラマンなので。
そこはもう「もし」「続 ウルトラマンだったら」フォーマットなので、あとから出てくるウルトラマンなんか無視します。90年代にジャミラが初代ウルトラマンと戦った東京の風景は、2020年でも健在です。都内の再開発もあちこちで進みましたが、まあまあまだ、下町の風景には70年代のそれが色濃く残されているところもあります。それを言ったら近未来世界のウルトラセブンでだって、あれはレトロフューチャーと言ってかわすべき昭和な場面がたくさんあるし。
余談ですが、ウルトラマンの「故郷は地球」と今回引き合いにした帰ってきたウルトラマンの「暗黒怪獣 星を吐け!」は、偶然にも双方第23話でした。ついでに言うとウルトラマンの方で「鳩を逃がしに行く少年をハヤタが救助する」場面は、帰ってきた~の第1話において、郷秀樹が同じ行動をとっているという、初代へのオマージュが埋め込まれています。いずれにしてもジャミラの没年によって、このエピソードについては1993年が基準とされるのです。
「続 ウルトラマン」として新ウルトラマンが描かれていたら、21世紀の風景の中、マットビハイクルが走るというのも、古さは感じないけどなぜそんな年式の車両をわざわざ? と思わされます。RX-8を採用しても、もう相当古い選択肢となります。МATって航空戦力は充実していたけれど、地底戦車は配備されなかったし海洋防衛力も小型潜航艇だったし、けっこう予算措置には厳しい査定を受け、パトロール車両にしわ寄せが出たのかもしれません。
それでも「帰ってきた~」ではなく、「続」として新ウルトラマンが登場する世界だとしたら、あと少しで、どこかの街でМATの面々が活躍する姿を見かけることになるのかもしれないよ。と、勝手に一方的に妄想するのは面白いものです。
リアルとフィクションの間に
М78という星雲は、オリオン座の三ツ星の方向約1600光年の彼方に実在し、今から240年ほど昔の1780年にフランスの天文学者ピエール・メシャンが発見しました。発見歴に78という数字が混じっているところが、2020年という年回りのエポックです(書いててそれには意味がないとも気が付いた)
この星雲は、しかし、あのウルトラの一族が住んでいるМ78星雲とは別の天体です。彼らの故郷と太陽系は300万光年という距離を隔てています。
この際、どっちのМ78でも構わないんですけど、まあどう足掻いてもBLUEらすかるが辿り着ける場所じゃあないです。М78を示すんだったら、下二桁が78のときに見てみたかったのですが、残念ながらこの車を見つけたときには8万キロ以上になっていましたので、それから15年、ようやく上二桁で実現しました。
これがまた、数字は狙って撮影できたのに、日付が9月11日と、外してしまいました。BLUEらすかるは2005年9月5日に陸運登録され、9月10日に大勢の友人たちに出迎えていただいたのです。うへー、78よりそっちの方が重要だったじゃんかよー・・・
第14回買い出しトライアル やります
急なお話で恐縮ですが、固定ページでお知らせしたとおり、第14回買い出しトライアルを試験的に開催することにしました。内容は、第1回で行った「峠の釜めし」を買い出し、ゴールに時間内にたどり着くだけの簡単なものです。が、どこへ買い出しに出かけるか次第で、簡単でもなくなるのがこのトライアルの罠です。前回、あおいろさんの彼女(現 奥方)が、たった一本しかない外れくじを見事に引き当て盛り上げてくれました。
スタート地点、ゴール地点は前回とは異なります。コロナ禍という風潮もありますので、行事自体で密になる時間は極力短縮し、どこへ買い出しに行くのか、ゴールはどこかという移動の楽しみを引き出したいと思います。コロナ禍対策についてはそれぞれ、充分な準備でご参加ください。
とはいえ開催が来週の日曜なので、「そんな急な話につきあってられるかっ」と、誰も来ないって可能性とも承知の上で、スタート地点に出かけることにします。
謎の十三代目 石川五ェ門
十三代目 石川五ェ門だけの謎ではなく、「ルパン三世(のFirstシーズン)」全体にかかわるキーパーソンという話です。
という割にはいきなり峰不二子のキスマーク入り新聞の切り抜き。「カリオストロの城」の有名なシーンで、翌日のクラリスとカリオストロ伯爵の婚礼にバチカンから大司教が来る・・・と書かれているらしいあれです。大事なことは日付。1968年9月12日、つまりあの物語はこのガジェットから時代が判別できます。
だからどうした。という話ではあるのだけれど、この映画製作に関して宮崎駿監督は、ルパンを完結させるくらいの意図で、中年になって落ちぶれかけたようなルパンを描こうとした旨の発言を、当時しています。上映は1979年12月のこと。この映画は賛否二分し、その、中年で落ちぶれた、100円ライターを使うようなルパンは認めぬというファンの声が勝り、映画の出来に関わらず興行は振るわず、宮崎さん自身が干されていきます。
その後の映画の再評価はご周知のとおりですがちょっと待て。この石川五ェ門は、いったい誰なんです? と、いまさら何を言い出すんだな部分が謎なのです。石川五ェ門とルパンの邂逅は、Firstシーズンの第5話にあたるのですが、五ェ門が出るシーンの一つに、深夜放送を聴いている場面があります。彼の趣味の一つです。それはいいんだけれど、このとき流れる楽曲が小柳ルミ子の「お祭りの夜」、1971年9月に発売された2枚目のシングルレコードの収録です。
これはもう、同13話に出てきた魔毛狂介に頼んでタイムマシンで送ってもらったとしか思えない。この魔毛撃退の折にも、江戸時代のセットに翻弄された魔毛に「今は本当に寛永3年か?」と問われ、「今は昭和47年(1972年)でござる」と答えています。というわけで、「カリオストロの城」はルパンを終わらせるエピローグどころか、壮大なプロローグだったと解釈できるのに、68年の世界になぜ五ェ門が存在するのかというパラドックスをはらんでいたのです。
まあね、テレビシリーズと単発映画を無理やりくっつけて考えるなと言われればそれまでです。でも謎は謎です。
ところでその「カリオストロの城」では、五ェ門には「今宵の斬鉄剣は一味違うぞ」という名言がありますが、これもよく練り込まれた使い方で、実はそのセリフ、68年にタケヤみそが打ったCМで、森光子さんが言った「ひとあじちがいます」が、たぶん偶然ですが原典。






