浜名湖食品が生産していたうなぎ蒲焼の缶詰が、同社閉業のため在庫のみの流通となるニュースが流れたのが昨年9月のこと。その少し前にオンライン販売終了というニュースもあって、つくばーど®in天狗の森06の出し物に準備していた浜名湖産の鰻の蒲焼とは別に注文していましたが、当然それは胃袋の中に。そうかもうじき手に入らなくなるのかと思っていたところへ、教授さんが先日の花見に来てくれた折に差し入れで買ってきてくれました。
「夕食ニシマツテオイタ鰻ノ缶詰ヲ食ツタガ非常ニ楽シカツタ」と、これを好物にしていたのが斎藤茂吉だそうですが、製造ラインは昨年1月に止まっており、うちで買い求めた8月はオンライン販売のぎりぎりだったかもしれず、今は通販各社の在庫が頼りでした。そんな缶詰を土産に届けていただけ、ありがたく1缶を開けました。
缶詰ですから、保存には優位性がありながらも、蒲焼として再加熱調理しなくてはいけません。さすがに現代の高度化高品質化された料理に囲まれては、絶品という味を求めることはできません。しかしこの蒲焼も風味は改良を続けながら進化しているはずで、同時に茂吉が「楽シカッタ」と記した時代の名残もいくらか封じ込められているように思える。そうイメージすると、なかなかに貴重な一食となってくれるのです。ウキウキしながら缶切りを使って開封するのもまた楽し、です。