地球の環境変動が原因となり、休眠していた怪獣が各地で暴れ出した世界。その日、東京湾に出現したオイル怪獣とヘドロ怪獣は格闘を繰り広げながら勝鬨橋を破壊して隅田川を遡上していました。
町の一大事を目の当たりにして、坂田次郎くん11歳は、兄が作っているレーシングカーを壊させない意気込みでレンチを持ち出し怪獣現場に走り出してしまうのが、坂田自動車修理工場初登場のシーンです。
この工場は、次郎くんの長兄・健さん28歳が経営する一方、整備士として働いていた郷秀樹青年23歳とともに、レーシングマシン流星号の開発も進めるちょっとしたファクトリーでした。が、劇中設定によれば、所在地は世田谷区内だという話。第二話終盤において出てくる工場前の並木道から、砧公園近くであろうといわれていますがちょっと待て。次郎くん、そんなところから隅田川まで自力で走っちっゃたのか? レンチなんか持ってバスやら鉄道やらを乗り換えてまで向かっちっゃたのか?
やってしまうかもしれません。次郎くんは兄思いであり健さんは尊敬すべきヒーローなのです。次郎くんが6歳のころまで、健さんは腕自慢のレーサーだったのですが、あるレースのゴール直前で事故を起こして足を負傷し引退。修理工場経営に専念しますがマシン開発はあきらめていなかった。末の弟が羨望のまなざしを送るのは至極当然のことです。でもねえ、世田谷と隅田川の距離感は、どうしても不自然な関係のままだと思うのです。