いつもより長くは咲いていたと思うけど、散り始めたら早いね。
近所の桜はすっかり若葉色になりました。
そんなんで。
今年撮った数少ない桜の中で、一番気に入った一枚。
尾上茂さんのご自宅で拝見した、TD11Wベースのラリー車ミニカー。尾上さんによると98年のパリ-グラナダ-ダカールラリースタート時に、フランス人のファンの人がパリに持ってきてくれた自作のプレゼントで、当時ヨーロッパで流通していたキットに自作のステッカーを張り付けるなどして仕上げたものだそうです。ラベルを見ると1997年仕様。つまり尾上さんが初めて出走したダカール-アガデス-ダカールを走ったエスクードです。
あれっ? ということは、エスクード誕生25周年のウェブ企画で対談していただいた時の「最初はテンロク4気筒で参加し途中でV6にスイッチした」という尾上さんの記憶が間違っていたようです。この頃、オーストラリアンサファリにもエスクードを出していましたから、車両が混同してしまったのかもしれません。
それで僕自身も記憶を整理すると、先代らすかるにロードウインの足回りを組んでいただいた99年の夏に、アピオ店舗の裏手に廃棄されたこの車両を見た覚えがあります。それは確かに11Wでした。ダカール戦の後、98年にチュニジアラリーにも持ち込んだ車両で、廃棄状態はさほど悪くなかったものの、エンジンフードなどはゆがんでしまってなるほど廃棄だよねとおもわれましたが、この個体はその後、ピックアップトラックに再改造され話題となり、一時休眠をはさんで現役で走っています。
余談ですが、ミニカーの方もプレゼントされた時点ではフロントガード類が付いていたことが、尾上さんのブログで確認できます。
2005年まで合計9回出走した記録というのは、ワークス勢だった三菱やいすゞ、トヨタや日産と異なりプライベーターとしての戦歴ゆえ、ダカールラリーの日本事務局にさえほとんど残されていません。なにしろ初代モデルでの参戦はすべてリタイアでした。別の視点で見ると、完走したエスクードは大半が2代目ベース(エンジンは他所のユニット)というところが、2代目ユーザーさんにとってエポックになると思えます。こうしたミッシングリンクを埋めていけたら面白いでしょう。
2012年の夏、アピオの敷地に打ち捨てられていた(わけではないのですが)1型のコンバーチブルは、その後尾上茂さんの手で修復され保管されています。
もう野次馬根性で見に行きたかったのだけれど、その後尾上さんご自身が病気療養に入っていたこともあり、時期を逸していましたが、ようやくアポイントが取れて現物を拝見する機会に恵まれました。
オフィスでレストア作業の概略を伺ってから、尾上さんのTD94Wに乗せていただき、保管場所まで移動。あるわあるわのホープ・・・とかLJ・・・とか、えっ、こんなんあったの? これどこの国の?というジムニーにまぎれて、あのエスクードコンバーチブルは幌まで張り替えられ、見事にきれいな状態へと生まれ変わっていました。
「ボロボロだったやつがイメージ通りの姿に戻っていくプロセスはほんとに楽しいね。これやりながらオーストラリアンサファリやダカールラリーのことを思い出したよ」
で、ほんとは表に引っ張り出してうちのと並べたかったのですが露出できるのはここまででして、2時間分のインタビューはまだ起こしておりません。
「来春には皆さんにご覧いただけるようにしたいね。はりきって仕掛けを準備しますよ」
いやー提案してみるものです。お台場のガンダムUCなんか目じゃないぞ。
四基目のエンジンが損傷して45万7000キロで止まってしまったしろくまさんのエスクードに、電光石火の速さで代替エンジンを提供してくださったAМGさんは、この日初めて会いまみえることとなりました。あっ、車両だけを撮り忘れたのでよく見えません(笑) しかししろくまさんは山形からの日帰りで駆け付け、元気に走るエスクードの姿を披露してくれました。隣にあるkazooさんのレバンテは、フェンダーミラーというお茶目ぶりです。
そのエスクードを凌駕するitoさんのエスクード・ヘリ―ハンセンリミテッド(97年型)は56万キロを走ってなおこの状態(いやもちろん修理歴ありですが)。どこかのバッケンレコード持ちだけがつわものなのではありません。一時はそのどこかのエスクードよりも先を走っていたのです。ここまで来たらもう走らせ続けてなんぼの個体です。イベント終盤、駆けつけてくれました。
そんな途方もない面々ばかりがエスクードフリークではありません。この日、人生初のオフラインミーティング参加という決意の下やってきたクロさんは、93年からハードトップに乗り続けています。この大きさと性能がなにより安心なのだとか。多少アイドリング不調な症状も出るそうですが、エンジンに関しては問題なさそう。うちのコンバーチブルよりもコンディションは良好です。和邇さんのSIDEKICKや風花さんのノマド同様、新車からワンオーナーという長寿個体です。
この日、「誰の車が一番かっこいいか」(自薦オッケー)という投票をしていただきました。何台かがノミネートされる中、ダントツの一番を獲得したのはコムロさんのクロスアドベンチャー(すいません、個別写真撮り忘れました)。実用性を伴うドレスアップは羨望の的です。今回初参加されたジムクードさんやhalman69さんの三代目エスクードも、甲乙つけがたい独創性がありました。本当に、エスクードはその数だけ、ユーザーの個性が反映された主役であることを標榜しています。
なんかさ、こだわりというよりもはや変態とか抜かしている御仁がいるけどさ。あんたなんかにゃぜったいに大事に乗ることなんてできやしないよ。
すいません。夜が明けるまで何もやってません。賄いのクリームシチューとピザ焼いて食ってるだけなので、ミーティングの様子は明日以降書き足します。
とりあえず、四世代そろい踏みなシーンはまだどこの媒体もやってない(はず)ので、揃えましたですよ。
顔ぶれはこんな感じですよ。デイキャンプ以外これといって特別なことはやりませんでしたが、それぞれのエスクードを眺めたりもぐったり(潜るんだよ)のぞき込んだりするだけでもあっという間に時間は過ぎていきます。急きょ来られなくなった人あり、突然やってきてくれた人ありでワゴンRスティングレーも入れれば30台、人なら37人。なんだかわからないうちに笠間市観光協会の取材が入るわ、香港からの観光PR企画誌撮影が入るわ(笑)
参加していただいた皆さん、企画にご協力いただいた方々、当日の竈担当を買って出てくれた各位、ありがとうございます。
「旦さんの幌車だって22万キロで現役じゃないのさ。らすかるだって何度起死回生したのよ。エンジン探してください」し、正気かお前っ。スズキと日産のメーカー規模という論点を抱えているらしいけど、それこそエスクードとサニーとの違いがこれなんだよ。エスクードって伊達にクロカン四駆のはしくれじゃないのよ。
という説得は一刀両断されまして。当然ですが、16日のミーティングのために借り受けた4代目エスクードなどには目もくれません。
メーカー保証のリビルド品を見積もってもらったら、QG15DE単体で30万円ですって。付属部品と載せ替え工賃加算したら、同年式のサニーが丸ごと買えるわ。しかも、同年式を最終年次モデルまで引っ張れるし、丸ごとどころかおつりがくる。ただ、同年式で2003年、国内最終モデルでも2004年ものです。リビルド品同様、そんな古い車をわざわざ探すこと自体不毛・・・
どうする? 我が家の決断・・・